日本臨床矯正歯科医会例会
18日(水)と19日(木)に日本臨床矯正歯科医会の例会がJR東京駅の日本橋口にあるサピアタワー内の東京ステーションカンファレンスで開催されました。私は日本臨床矯正歯科医会の理事として17日(火)の夕方にMBTコースが開催された大阪から東京に移動し会長、副会長、専務理事、会計理事と打合せに参加しました。その日は会場と同じサピアタワーにあるホテルメトロポリタン丸の内に宿泊しました。
このホテルは上からの東京駅の風景が楽しめる「鉄ちゃん(鉄道オタクをこう呼ぶらしい)」羨望のホテルで、特にバスルームから東京駅の風景が眺められるシングルの部屋は「鉄ちゃん」御用達のお部屋とのことです。
18日(水)は例会に先立って午前9時から理事会が開催されました。広報担当理事として理事会にて議案の審議、協議を行いました。午後からは例会のスター トです。プログラムのトップを切って広報委員会報告が行われました。「Webの将来展望と矯正医会ホームページの戦略」と題し齋藤広報委員が報告を行いま した。急速な発展を遂げているインターネットに対して、今後は、サテライトサイト、データベースの活用、双方向の情報交換といった戦略に関して解りやすく 説明しました。
その後、メインイベントの総会です。今回は平成21年度の事業計画や予算案が審議されました。いつものように会員から熱のこもった要望や意見、質問が出されました。慎重審議の後どうにか承認頂きました。
1日目最後のプログラムは「矯正歯科の日常診療の中に潜むアクロメガリー(先端巨大症)」という演題で特別講演が行われました。講演者は東京女子医科大学脳神経センター脳神経外科主任教授の堀智勝先生と東京女子医科大学内分泌疾患総合医療センター・内科教授の肥塚直美先生がそれぞれの診療科の立場からアクロメガリーの発症機序、アクロメガリーの診断と治療方法、早期発見・早期治療の重要性などに関して解りやすく説明されました。
1日目の例会終了後に新入会員オリエンテーションに広報理事として出席し広報事業と広報特別事業に関して解説しました。新入会員の先生方が早く日本臨床矯正歯科医会に慣れ事業を理解し参加して下されば幸いです。
この日は最後にウェスティンホテル東京の龍天 門で開催された広報委員会に出席しました。1年間広報委員会で仕事をして下さった委員の先生方の労をねぎらい、美味しい料理と、美味しい紹興酒を楽しみ、 委員会の審議・協議の後は夜の更けるのも忘れて閉店までいろいろな話に花を咲かせました。最後に4年間の広報理事の任期を終える私に、広報委員の皆さんか らプレゼントをいただきました。ありがとうございました。
2日目は朝9時から社会医療委員会プラグラムとして参議院議員の櫻井充先生が「歯科医療が日本を変える」と題した講演をされました。櫻井議員はサブプライ ムローンに端を発した世界同時不況に関して説明し、日本の景気の現状や産業構造に関して述べられました。また、日本の医療の問題点や日本の社会医療制度の 優位点などに関してお話しされました。そして日本は産業転換が必要であることを、実際のデータや海外での事例を元に医療や介護が公共事業より有効であるこ とをお話しされ、医療を産業として捉え発展させることにより内需拡大と雇用の大幅な創出ができると唱えられました。
その上で今後、歯科界は治療の結果を示すデータを集積し、情緒的ではない交渉を積み重ね歯科医療の重要性をアピールするべきと主張されました。
医療人として彼の考えにとても共感をいたしました。是非、日本には今後、彼のような考えで医療制度を見直していただきたいと思える、非常によい講演でした。
教育講演は、「低線量放射線の健康への影響と医療への応用」と題して岡山大学大学院教授の山岡聖典先生から興味深い内容のお話を聴くことができました。
広島、長崎での被爆経験を持つ国民として、日本人は放射線に対しては暗くて不気味なイメージをもっています。高線量放射線は有害ですが、一方、低線量放射 線は昔からラドン温泉が不老長寿の湯として健康増進に利用され楽しまれています。低線量放射線が健康に有益な効果をもたらす研究結果を解説されました。
また、歯科放射線分野におけるX線検査による、健康への影響に関しても言及され、今更ながら、「通常の歯科におけるX線検査では健康には全く影響がない」ことを自然界にある放射線と比較したデータを元に強調されていました。
懇親会の後、午後からは昨年の第36回日本臨床矯正歯科医会静岡大会のアンコール賞受賞者の発表が行われました。
1.「歯根吸収に関連して-神奈川支部学術委員会における症例検討会より-」脇本康夫会員(神奈川支部)
神奈川支部における治療前の歯根吸収に関連した症例を持ち寄り、原因や処置の選択などについて検討を行った成果を発表されました。
2.「顎のずれと生活習癖について学校健診を利用し考える」里見優会員(東北支部)
自身の医院で行っている「ことばのリハビリ室」の紹介の後,学校歯科検診の際に顎のずれが見られた症例について,生活習癖の調査手段とその成果について発表されました。矯正医ならではの視点での研究は、ヘルスプロモーションへの新たな貢献の方向性を提示するものでした。
また、同日には充実したスタッフプログラムが組まれ、午前には4つのワークショップ「だ液検査と予防プログラム」「トリートメントケアと歯肉マッサージ」 「クリニカル・コーディネーター」「矯正技工45年 技工操作のポイントいろいろ」が開かれ、すべての会場がほぼ満員となりました。午後には『“ガッテン ”流!「行動変容」を目指したプレゼン術』と題し,北折一氏(NHK)が講演を行いました。
プログラム終了後に、広報委員会から「2009年度全国広報キャラバン市民セミナー説明会」各開催支部の実行委員長や担当者を集め、ニュースリリースやメ ディア対応を担当していただくプラップジャパンの担当者と一般の方からの申し込みを受ける事務局活動を担当いただくベルシステム24の担当者にも同席いた だき1時間ほど説明を行いました。
次年度事業の準備が着々と始まりました。
この日の最後は前期執行部である池森執行部の理事と監事で構成する「池メンの会」が丸ビルの35階にあるタイ料理レストランマンゴツリー東京で開催されました。私以外にも現執行部に参加しているメンバーもいますので慰労をしていただいたような形になりました。
35階からの眺めを楽しみながら、おいしい料理を味わいました。そして、わざわざ鹿児島の山形先生がご持参くださった芋焼酎「森伊蔵」を楽しみました。さすがに噂に違わず美味しい焼酎でした。幹事をしてくださった大塚先生に感謝です。
次期執行部に加わる富永先生にエールを送り帰途につきました。
2日間充実した日本臨床矯正歯科医会の例会でした。
日本臨床矯正歯科医会の広報理事の任期もあと4ヶ月あまり、最後まで精一杯務めたいと思います。
「綺麗な歯並びで健康的な生活を!」
”For your Beautiful Smile & Healthy Life"
「菅沼矯正歯科」
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